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 ツーリング最終日の朝、フェリーでホットドックとサラダを食べて、バイクで下船したら、仙台は曇り空だった。
ipad で見た天気図では南下していくと雨になりそうな気配だ。前回のツーリングでは雨にたたられまくって、最終日は嵐の中を帰ってきたが、今回も行きと帰りは雨か。しかし北海道では降られなかったから、まあいいか。昨日、お土産を買うのに苦労したが、実は今日もお土産を買おうとしている。自分が食べたい訳ではなく、なぜか人によろこんでもらいたいのである。というか常日頃、周囲の方々にご迷惑をおかけしているため、こういう機会にいい顔をしておきたいのかもしれない。各方面へのお土産を自分なりに工夫をこらしたつもりで、トウモロコシとマルセイサンドと萩の月の3種類に分類したのである。残るひとつ、仙台銘菓の萩の月をやっぱり計画通り買っておきたかった。という訳で、いつもは仙台港から南部道路を使って、渋滞の多い市内を避け、東北自動車道に乗るところを、今回は市内に入ってみた。仙台で萩と月と言えば超有名。きっとすぐにお店が見つかるものと思っていたが、これが甘かった。市内の幹線道路を仙台市の中心地に向かって北上したが、なかなかお店らしいところがない。かなり走ってようやく大きな看板を見つけ、「この先400mのスーパー内」と書いてあるのを発見した。ところがその先400m付近にはスーパーらしきものがない。片道3車線の大通りを苦労して行ったり来たりしながら探したが、どうやらスーパーは閉店した様子で、看板だけが更新されずに残っているらしい。勘弁してよ、もう。専門店でなくてもいいからお土産品、もしくは和菓子が買えそうなところを地図とみらめっこしながら、はたまた道行く人に勇気を出して尋ねたりしながら探しては右往左往した。そのうち雨がパラパラ降ってきて、やばい雰囲気になってきた。駐車して、早い目にレインウェアに着替えたが、諦めきれずに、渋滞の中、排気ガスをしこたま吸いながら、市内を探して回った。なんで僕はこういうことに疎い(時間がかかる)かなあ。要領のいい人なら、そんなのパッと済ませてさっさと高速に乗っているだろうに。そういえば、大学時代に親友と日本橋(大阪のにっぽんばし)の電気屋街にウォークマンを買いにいって、あまりに僕が方向音痴で時間がかかるために彼をぶち切らせてしまったことがある。そりゃ真冬に1時間も外で待たせたら怒るよなあ。あの頃は携帯電話もなく、あせって彼の待ってる場所へ戻ろうとしてさらに訳のわかんないところに行っちゃったりして、気が付いたら1時間を超過していた。手袋を地面に叩き付けて怒った彼に
「それで、目的のもんは買うたんやろうな」
と問いただされ、困ったが正直に
「いや、店がどこかわからんようになって、結局買ってない」
と答えると、さらにプチンと頭の中が切れたようで、黙って背を向けて歩き出した。後を追って必死で謝り続けたが、彼が口をきいてくれるまで何分かかかった。機嫌を取り直してくれて、彼の下宿で飲むことになったとき
「じゃ、今夜はコバヤっさんのドン臭さに、乾杯」
と言われて、ホッとしたような悲しいような妙な気分になった。なんだかあの頃と変わってないなあ。思い出すと情けなくなって、90分を経過した時点で諦めることにした。トウモロコシをたくさん買ってあるから、その数を調整すればいいか、と思った。何事も臨機応変にいかないとね。今日は何も時間制限はないが、精神的に疲労するのもよくない。諦めて、東北自動車道に向かった。雨が本格的に降り始め、寒くもなってきたので、高速に乗る前にどこかでレインウェアの下に重ね着した方がよさそうだ。とはいうものの、車の流れに押されて、なかなか駐車できない。いよいよ高速の入り口が見えたところで、なんと巨大な「萩の月」の看板を発見。この道沿いにあったのだ。左車線を走っていたので、難なく店の駐車場にすべり込み、バイクを停めて店内に入った。ここはメーカーの直営店のようだ。苦労した分、うれしい反面、なんだったんだこの〜、という気持ちもある。市内をうろつかなくても高速にのる直前にちゃんと建ててくれてたんだ。考えてみれば、立地条件として当たり前だ。アハ〜んおバカなのね、僕。大きな店内に贅沢にディスプレイされた萩の月を予定数買って、バイクのトップケースに積み込み、着替えをして、さあ、いよいよ高速走行だ! 気分を入れ替えて南に向かってGo!
 お店から高速道路の入り口まで200mくらいだった。ETCの恩恵を十分に感じて改札を通過し、そのまま加速して東北道の主流車線に入っていった。まだ雨足は細い。時々、左手の人差し指でヘルメットのシールドを拭きながら(そうすると雨粒がとれるようにワイパーみたいなゴムがついている)100km/時で巡航した。市内をうろついて疲れたので少し早めに休憩を取ろう。走りながら今回の思い出やら風景を頭の中でチラっチラっと映し出した。
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これは帯広で有名な、まっすぐ一本に伸びた並木道。映画やCMなんかによく登場する。この入り口に自転車で道内を回っている若者がいた。僕も写真を撮りたかったが、全然動かないでしきりにカメラをのぞいている。何分待っても入り口から動かないので、できるだけフレンドリーな感じで
「こんにちは。もしかして、ご自分の写真をお撮りになりたかったらシャッターをおしましょうか?」
と声をかけたが、全く無視。
「こんちには」
とまた言ったが、背を向ける。どうもバイクライダーに反感を持っているのか、迷惑そうな雰囲気だ。こりゃ諦めていくか、と思った時、並木道の中に漕ぎ出していった。彼が見えなくなるまで待って、撮ったのがこれだ。

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これは阿寒湖畔のお土産屋さん街。フクロウは守り神なんだそうで、いろんなところにこういう木彫りがある。ここのある店の若旦那とアメマス釣りの話しで盛り上がってしまった。彼もサケを釣ってしまったことがあって、そのときの様子が自分の体験とほぼ同じで、他のお客さんそっちのけで2人で話しに夢中になった。

 いろんな思い出を胸に、吾妻PAで休憩をとった。雨がいよいよ本格的になってきて、寒さを感じるようになった。レインウェアを新調しておいてよかったが、帰路は旅の終わりだけに出発のようなワクワク感がないので、新しいウェアを着てもなんだかうれしくない。こういうときは何も考えず、ひたすら走って距離をかせぐしかない。仙台で落とした時間の余裕はだんだんなくなってきた。しかし、疲労も回復しつつの走行だから、安全のために明るいうちに帰り着く(いつもはそうだった)のは、諦めた方がよさそうだった。吾妻PAを出てからは思い出とかも忘れて、ただただひたすら走り、そして休んだ。そのせいか、食事も何をどこで食べたか覚えていない。ずっと雨の中を走って、佐野までたどり着いたときは夕刻を過ぎていた。正直、もう走りたくない。夢のようだった旅を終えるためだけに、楽しかった時間の幕を閉じるためだけに、しんどい思いをして走る。これも自分が望んだことだ。最後までしっかり自分のために計画したことを実行していくしかない。

 疲労もたまってきた。休んでも回復の自覚はなくなってきた。そして羽生の手前あたりから道が混み始めた。こうなると無理は絶対に禁物。僕もバイクの事故による骨折は4カ所あるが、もうたくさんだ。それに後続車があると、自分が転倒するだけではすまず、大きな事故になる危険がある。羽生のPAで休憩にしよう。SAと違ってお店に入って休むことはできないが、それでも休まないよりはいいはずだ。バイク用の駐車スペースにModerato を停めてシートから降りたら、自分が半端じゃなく疲れていることに気が付いた。雨ざらしのベンチに座る気も起きず、木の植え込みの脇の芝の上にヘルメットのまま仰向けに倒れ込んだ。肩で息をして、雨の夜空を見上げて、少しでも体が、神経が休まってくれることを祈った。首から侵入した雨水が肌着の中をたちまち濡らしたが、もうどうでもよかった。しっかりしろ俺。事故らずに無事に帰る。これが目標だろ。意識をしっかり持って、事故を起こさない責任をちゃんと果たそう。そう自分にいいきかせて約30分のゴロ寝の後、重たい体を起こしてバイクに戻った。羽生からは万が一、転倒した場合のことを考えて一番左車線の左寄りを辿っていった。最悪、転んでも後続車が避けられるようにだ。前輪がすべって転倒するときのあの嫌な感覚が頭をよぎる。いかんいかん。思考が後ろ向きになってる。ここで、メーターが走行距離29999kmを示しているのに気が付いた。あと1kmで30000kmだ。おお、これは天の救いか。気が滅入ってきただけに何か気分が前向きになる材料はありがたい。
スピードをさらに落として、30000kmになる瞬間をのがさないようにした。
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路肩にバイクを停めて、またがったままデジカメで記念写真を撮った。

 僕がModerato を買ったとき、ワンオーナー車で走行19000kmくらいだった。20000kmのときはいつのまにか超えてしまっていたので、今回はちょっとうれしかった。気をとりなおして走り出してから、しばらくしてメーターパネルにスパナのマークのコーションがついた。やばい、ここで故障なんて非常にまずい。何のコーションかわからず、とりあえず路肩でバイクを降りて問題箇所を探してみた。ランプ類、ブレーキ周りに異常はなかった。どうする? ここで考えていても仕方ない。まだ走行に不具合が出ていないから、慎重に走って距離をかせぐ。そしてガソリンを入れられる蓮田SAで調べてもらうことにした。「まだだ。たかがメインカメラが壊れただけだ」というガンダム最終回のアムロの台詞を思い出して、「大袈裟だなあ」と苦笑した。蓮田でガソリンを入れて、店員の人に見てもらったら、なんのことはない。30000km過ぎると「点検に出しましょう」という意味で出るマークらしかった。点検は出発前に入念にやってもらっている。安心したのと、しばらくぶりで人と話したことで、精神的な疲れが少しとれた気がした。

 ここからは都内まで一気にいける感触がでてきた。車の数が益々増えてきて、都心の走行になってきた。ほどなく川口から首都高に入った。いつもここで東周りで走り、堀切から荏原に向かおうとするのだが、一度もうまくいったことがない。気が付いたら南に行き過ぎていて、首都高を降りてから北に戻らなければならなくなる。今回は江北ジャンクションから西へ行って池袋を南下していくルートを選んでみた。ところがどこをどう通ったのかわからないが、いつの間にか巨大なカタツムリの体内に入り込んでしまった。しかもカタツムリの中は凄い渋滞で、螺旋状の登り道を最徐行していくはめになった。さっきまで寒かったのにここはもの凄く暑い。一気に汗が噴き出した。屋内にたまりこんだ排気ガスも半端じゃない。くそう、最後まで試練は続くなあ、もう。カタツムリをようやく出ると、三軒茶屋の表示があった。ここからは僕も道がわかる。よく知った環8に入り、自分の生活圏に戻ったことを実感しながら、慎重に帰路を辿っていった。

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なんとか無事にうちまで帰ってきた。疲労困憊だが、そして旅が終わったさびしさはあるが、それでも幾ばくかの達成感はあった。まだ熱気を放つModerato のタンクにキスをしたら、雨水がエキパイに垂れてチュンと音がした。いとおしい。心からそう思った。荷物を降ろしながら、
「ありがとうな。おまえは本当にえらいなあ」
そう話しかけていた。

 今回の旅で僕は何を学んだのだろう。それを確かめたくてこの拙い文章を書いてきたが、未だによくわからない。何も学べなかったのではない。たくさん学んだが、それをどう表現してよいのかがわからないのだ。まあいい。
きっとこの旅はどこまでも続く。何かをつかもうなんて、思わなくていい。何かを手にする日が来たら、それはそれでいい。自分が生きている証として、求め続け、走り続けるのみだ。そう。この道が空と出会うまで。


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 目を覚ますと宿の朝食ができている時間だった。早速、食堂でいただくことにして、食後、宿の外に出て山に向かって尺八の練習(ロングトーン)を始めた。しばらくして、部屋にもどろうとしたら、聞こえていたらしく宿の人に声をかけられた。リクエストにお応えして、古典本曲を一曲ご披露した。ひとりでも多くの人に興味を持っていただくことは大切だし、ありがたいことだ。さて、今日はいよいよ帰路につく。帯広に戻ってお土産を買って、夕方までに苫小牧東港に到着すればよい。かなり時間的にも体力的にも余裕を持たせてある。10時に宿を出て走り出した。そろそろだなと、わかっていたことだが、実はこの時点でガソリン不足のコーションマークが着いた。出発前に地図とipadで一番近いガソリンスタンドを見つけてあり、これを目指すことにした。夕べ、苦労した山中のクネクネ道を下っていかなければならない。苦労したとは言っても昨日は所詮登り道だ。下りはもっと気を使う訳で、さらに慎重さが必要だ。幸い、よく眠れたので、体力的には問題なかった。ゆっくり下っていくと昨日はわからなかったが、併行している川がなんとも魅力的だ。釣り道具は東京に送り返してあるので、釣ることはできないが、安全そうなところを見つけて、バイクを降りて川のようすを見てみた。急斜面の渓流で、魚影やライズ(魚が水面直下に出てくる波紋など)は確認できなかったが、久しぶりに渓流釣りをやってみたくなった。元々、フライフィシングを渓流で始めて(多摩川などでコイも釣っていたが)イワナ達と渓谷の川で遊ぶのが原点だった。それが北海道を知り、広大な平野を流れる川、そして湖での釣りに移行して久しかった。魚の野生度、大きさが半端じゃない北海道に魅せられて、それ以外のフライフィッシングをしなくなっていた。「来年は東北に行こう」。三日前に出会った同世代のライダーの方の話しも思い出しながら、自然にそんな言葉が出た。
 山のクネクネ道を出ると、北海道らしく見渡す限りの平地が広がっている。市街地に至るまではずっと農地だ。その中で一番近いガソリンスタンドに駆け込んだら、なんと休みだった。今日は日曜日なのだ!曜日の感覚がまるで吹っ飛んでいたのでうかつだった。そうなのだ。北海道では全部じゃないけど、日曜日に休みになるガソリンスタンドが結構あるのだ。う〜〜ん、まだ大丈夫だろうけど少し不安になってきた。北海道はガソリンスタンド同士の距離がものすごく空いている。とてもバイクを押して歩ける距離じゃない。そこから最短の別のガソリンスタンドを目指して走ったら、ここもやっぱり休み。一縷の望みを託してもう一軒にたどり着いたが、そこもロープが張ってある。「あ〜〜、ついにやってもうたか・・・」と思ったがよく見ると貼り紙があって、「むかいのコンビニまで声をかけてください」とある。バイクを降りてコンビニにいってみると、「はいはい」と普通に対応してくれた。どうやらコンビニの人がスタンドと両方を経営しているらしい。こんな形式もあるんだなあ、と驚いたが、お蔭でガソリンの方はなんとかなった。そこで、えらいことに気が付いた。なんと夕べ泊まった宿の部屋のかぎをポケットに入れたまんまであった!なんという不覚。早速、宿に電話したがつながらない。時間は余裕がたっぷりあるので、宿まで引き返すことにした。本当に僕はこういうバカをやらかしてしまうから、ダメなんだ。申し訳ない気持ちを胸に、さっき下った山道をまた登っていった。あせると事故になりかねないので、「慎重に、慎重に」と自分に言い聞かせながら登った。宿に着いたら、ずっと応対してくれていた女性が、携帯に電話してくれていたことがわかった。バイクはこの辺が不便で、走行中はまず携帯にかかっても気付かない。お詫びを言って鍵を返したら、笑顔で「こちらこそ出発されるときに気付きませんで申し訳ございませんでした。わざわざ戻ってきていただいてすみません」と言われ、心がやすらいだ。

 結局、あの山道は2往復したことになる。さすがに慣れたというか、少しワインディング走行に自信がついてきた。前にもいったが、油断は禁物だがビビりながらの走行もよくない。まあ、たくさん走っていくうちにカンが戻ってきた、というところか。さて、山道の終わりに立つと、そこは然別湖へ向かう分岐点でもあった。せっかくなので、湖までいってみることにした。今度の登りはきれいに舗装された2車線道路で、快適そのものだ。なんの不安もなく、広がっていく景色を楽しみながら走っていった。峠の途中に十勝平野を一望できる展望台があって立ち寄ってみた。
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ipadでパノラマ撮影もしたが、ここは本当に素晴らしい見晴らしだ。大きな北海道の一部でしかない十勝平野だが、それでもこのでかさ。本当に全道の広さは僕の想像力を超える。

 途中、こんな色の池があった。摩周の神の子池もそうだが、銅分が影響している(?)のかよくわからないが、きれいな青色をしている。IMG_0242_201603211815068c0.jpg

 然別湖には予想より早く着いた。確かに美しい景観であったが、残念なことに僕の写真ではうまくそれを撮れていなかった。ここにはエゾイワナ(アメマス)の固有種「ミヤベイワナ」という緑っぽい色をした鱒がいるそうだ。非常に興味はあったが、もし釣り道具をもっていたとしても、出会う確率は低いように感じた。もしかしたら禁漁期間なのか、釣りをしている人も見かけなかった。行き当たりばったりで見れる魚ではないだろう。という訳で然別湖をすぐに後にして、帯広へと向かった。天気は晴天。山中では爽快だったが、市街地に入ると蒸し暑く感じた。北海道の市街地は大抵、格子状になっていて、道は分かりやすいはずなのだが、僕の方向音痴の方が勝ったようで、随分迷ってしまった。お土産に六花亭のマルセイサンドを買って、自分は店内限定のサクサクパイを食べよう、と計画していたのだ。僕は甘いものは好きであるが、自分で買って食べることはほとんどない。お酒や美味い魚ほどには興味がないのである。しかし、せっかく帯広に来たのだから、という動機であった。方向音痴も花が咲き、なんと市街に入ってから1時間もかかって、ようやく六花亭の本店にたどり着いた。店内は思いの外、広く、たくさんの人でにぎわっていた。そう、今日は日曜日なのだ。ここでお土産を予定数買い、サクサクパイを少しだけ並んで買ってみた。
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いや〜確かに美味しい。これは簡単に食べられない方が、なにかありがたい感じがする。

停めてあるバイクに戻る途中、車道を閉鎖して何かのイベントの一環としてジャグラーのパフォーマンスやブラスバンドの演奏などがあったが、北海道に来てまで東京と似たようなものを見る気がしなくて、素通りした。写真も撮らなかった。
どうもツーリング中に都会に来ると調子がくるってしまう。北海道とはいえ、今日の日差しとアスファルトの照り返しだとライダージャケットでは汗だくになってしまうし、早く市街地から逃げ出したくなった。

 帯広を出てすぐに、さっきは暑くて仕方なかったメッシュジャケットでは今後は寒くなってきた。路肩で3シーズン用のジャケットに着替えて走り出したら、風景も変わった。ようやく気分がノッてきた。やっぱりこうでなきゃ。そう思いながら道東自動車道をいつもと違って占冠布で降りて、時間に余裕があるので少しでも北海道の自然を感じておきたいと思って、日高まで南下することにした。山から平野を通ってすぐに海の近くまで来た。ここで西に進路をとり、下道をゆっくり走って苫小牧東港まで来たときには、夕方近かった。いつもと違う方向から港に入ったが、特に迷うことはなかった。方向音痴の僕にしては上出来だった。フェリー乗り場のバイクの列にModerato を置いたら、疲れがぐっと湧いてきた。今日の疲れはちょっと違う感じがした。どうやら、都会の喧噪に疲れたようだった。でもそのときははっきりそういう意識もなく、ただボ〜っとしていた。フェリーのお風呂でのんびりして、食堂でカレーを食べてビールを飲み、その後は何もせずに早めに眠った。

 帯広競馬場を後にした僕と友人は、それぞれバイクと車に乗って北へ向かった。山道に入るまでは地元民である友人が先に走ってくれた。途中、有名なお菓子の会社の工場を見学したり、映画やドラマの撮影でよく使われるどこまでもまっすぐな並木道など帯広周辺の観光スポットを教えてもらいながら、夕刻に急き立てられつつ走った。いよいよ陽が弱くなり始めた頃、山に入る分岐点に差しかかった。右へ行けば然別湖(しかりべつこ)。左へ行けば目的地の温泉に至るはずだ。ここでクネクネ道に強いバイクの僕が先になり、山の中に入っていった。道はずっと谷川とともに小さな橋で右岸に行ったり左岸に行ったりしながら続く。ほどなく、橋の袂に夕暮れの食事探しに出てきたのか、キタキツネが現れた。5月の釣りでもそうだったが、近づいても警戒はするものの逃げようとしない。後ろの友人がデジカメでキツネを撮っているのをミラーで見ながら低速で道を登っていった。宿の方から、
「路面が濡れているとちょっと危険かもしれない」
と言われていたので、かなりビビっていたが走ってみるとさすがに Multistrada の名に恥じない軽やかなコーナーリングの愛車に助けられ、
「結構いけるじゃん、俺」
と面白くなり始めた。いかんいかん。こういうときに痛い目に遭うんだった。後ろの4輪の友人は十勝国際ラリーの実行委員長をやっていただけあって、運転はお手の物なので何も心配ないが、危ないのは当の僕なのだ。自重しつつ登っていくと、急に道が細くなり、ヘアピンカーブになってきた。しかもガードレールがまったくない。はみだしたら即、谷の下へアウト。
「うわあ! これ無理!」
とたんに怖くなってギアをついにローまで落として、最徐行。最後のコーナーはロー&半クラでヒイヒイいいながら宿の敷地内に這い上がった。しかしまあ、本当に山の奥である。ここを切開いたという先代の経営者は、こんなところに何を思って分け入って温泉を掘り当てたのか。誠に不思議である。敷地内の一番奥の高いところにその温泉はあった。
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ここが泉質のよさで知られる「かんの温泉」だ。山の急傾斜に建っているのがわかるであろうか。かつては山奥過ぎて鄙びの極地だったそうだが、今や建物内は快適なホテル並みの綺麗さだ。
明日の仕事が早く、お泊まりできない友人と早速にお湯を目指した。温泉内の写真を撮りたかったが、一人、二人ながら他のお客さんもいてカメラの持ち込みは諦めた。温泉好きの友人はいくつもある湯舟をはしごしながら、しきりに気持ちよがっている。僕は彼とは別のペースで、それぞれの泉質や効能の説明書きを読むのを楽しみつつ、ゆっくりゆっくり湯に漂った。最悪、彼とは湯に入りながら別れてもいい。なにせ明日の朝までここでなんの予定もなく過ごすのだ。ゆっくりゆっくり、チョ〜〜ゆ〜〜〜っく〜〜〜り・・・・・

 温まっては冷水で締め、また温まっては冷水で締め、と何回もくり返し、いい加減体がとろけてきた頃合いで、お湯から上がったが、友人は僕より後から上がってきた。こいつ、ほんとに温泉好きだなあ。設置してある冷たい天然水をグビグビ飲む彼と再会を約して別れた。僕は一杯目のビールをより美味しく飲むために水はがまんした。部屋はシングルを頼んだのであるが宿の都合でツインの部屋になった。それも普通のツインより広い。さてと。体は冷たいビールを要求しているが、同時に疲れがどっときていてちょっと眠りたい気もする。食堂で夕食にするか、ちょっと寝てからにするか、迷ったが結局23分という中途半端な時間をベッドの上でウトウトする、というなんともどっちつかずな行動の後、食堂に向かった。
大好きな道内限定サッポロラガーを一気に2本飲んで、乾きを癒したら、予想よりもゴージャスな夕食が出てきた。
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今は法人経営になり、秘湯というより快適な温泉旅館としての機能をもつようになったようだ。僕はどっちでもいい。元々テントを積み込んでの野宿ライダーだったから質素かつワイルドなのもいいし、和食好き美味いもん好きの酒飲みでもある。なかなか美味しい食事を楽しみつつ3本目のビールを空けたら、宿の方が
「是非、地元のお酒を試してください」
と勧めるのでお願いしたらこういうのが出された。
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純米吟醸であるが、なんとも北海道らしい味だ。どこか武骨というか雄大というか、おおらかなところがあってドーンとしている。他の地域の吟醸酒とは少し違うが、これはこれでいいんじゃないだろうか。
勧められるままに杯を重ね、気が付いたらかなりの酒量になっていた。疲れもあってややクラクラしてきたところで、部屋にもどって寝ることにした。

気が付いたら夜中の1時だった。4〜5時間は眠ったと思うが、なぜかそこから目が冴えて眠れなくなった。テレビでもみようかと思ったが、どういう訳か全くつかない。電源は来ているようだがスイッチを入れても反応がない。元々テレビなしの生活を11年も続けているし、今どうしても観たいというわけでもない。宿の人にいうのも面倒なのでテレビは止めにしてi-padでネットを観たが、それも数分でイヤになった。なにもすることがない。それを楽しむつもりだったが、ここに来てなぜか虚無感のようなものに襲われ始めた。元来、僕は孤独には耐える方だと思うが、昼間、友人と楽しく過ごしたせいか、旅の疲れからなのか・・・
この虚しい感じ。これが実は僕を旅から遠ざけた一因だった。子供の頃から幾度も襲われてきたどうしようもないこの虚しさ。誰に話してもまるでわかってもらえないので人に語ることもしなくなったが、ずっと僕から去っていくことなく、いつも隙をうかがってはまとわりつく、影のような存在。
ほどなく、虚しさが襲ってきたきっかけがわかった。温泉に長く入り過ぎたのだ。人に言っても理解してもらえないが、僕は昔から長時間水に浸かっているとこうなってしまう。それはお湯でもプールでも海でもそうだった。海やプールでいっぱい遊んで楽しそうで幸せそうな周囲の人たちがうらやましかった。でも今は僕も大人になったんだ。子供の頃のように虚しさに負けたりしないぞ、と思いたいが、今回のは久しぶりのせいかちょっと強烈な気がした。
♩そんな時は なにもせずに 眠る 眠る♩
そうしたいのはやまやまだが、全然眠れない。しようがない。虚しさと正面から向き合ってやるか。
いたずらに広い部屋の中で、一人ポツンと天井を見ながら、つらつらとこの旅で感じたことを考えた。そもそも旅をしようと思ったのはなぜなんだ。何かを克服したかったんじゃなかったか。だったら虚しさも望むところじゃないか。結局、自分はかわいそうな人なんだ、なのに頑張ってるんだ、と人に聞いて欲しかったんじゃないのか。だからいつも旅のことを文章にしてネットに出してるんじゃないのか。
虚しさよ。お前は誰なんだ。俺自身なのか。俺の影なのか。だったら影を作る光は何なんだ。
ここで、ハッと気が付いた。光。そうかあの光が関係あるのか。とても影なんか入る余地がないほどのあふれんばかりのあの光。
何時間経っていたのかよくわからないが気持ちが安らかになった。虚しい感じはいつか消えていつもと同じになっていた。
外に出てみた。月が出ていた。湯気をさかんに立てている源泉のすぐ脇まで月が下がってきていた。
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さあ、もう寝よう。しっかり寝ないと明日またたくさん走らなきゃならない。
部屋に帰ってから朝食の時間まで爆睡したようだった。




翌朝、宿を出て帯広市内に向かった。帯広には3年前、道内の林道で転倒し骨折したときに大変お世話になった友人がいる。彼とも30年以上のつきあいだ。大学の同級生だが大学で見たことは一度もなく、学外で芝居やイベントやライブでつきあいがあったのみだ。それぞれが上京した年の25歳の時、
「一週間ほど泊めてくれへんか?」
と言ってきて以来、半年間6畳一間のアパートに男二人で暮らしたことがある。彼はその数年後、世界中を放浪の旅に出てその間に僕は結婚をし、帰国後、彼は新しい仕事に就いた。そしてさらに数年後、帯広での生活を始めて現在に至る。
そんな彼と3年ぶりに会う場所は、帯広の名所の一つ、ばんえい競馬の帯広競馬場だ。今回、知らないところを訪ねていこうという目的のひとつとして選んだのだった。途中の道中(160kmほど走る。道内はほんとに広い)、足寄のとっても美味しいトウモロコシを買って東京に送る算段になっている。2年前の雨中の走行で、体が冷えきった僕は作物の即売所でたき火をしているあの農家さんに立ち寄って暖をとらせていただいた。同時に車できれいなご婦人がやってきて驚く程たくさんトウモロコシを買っていった。彼女はなんと羅臼から来ているという。車でざっと4時間の距離である。曰く
「ここのトウキビは特別ですよ。ほんとに美味しいから是非召し上がってください。私、毎年買いに来てるんです」
それならば、と試食のつもりで少し切ってもらったのを
「焼くんですか、ゆでるんですか?」
と聞いたら
「あ、生でどうぞ」
と即売所のご主人に言われ、びっくりした。生でいけるんだ。と、食べてみてまたびっくり。こんなに美味しいトウモロコシは初めてだ!それ以来、ここのトウモロコシを楽しみにしている。
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いい笑顔だなあ。今年もありがたくいただきます!

帯広は都会だが、周辺はものすごく広大な田園風景が広がっている。
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典型的な農場風景。防風林が北海道らしさをかもしだしている。

IMGP0184.jpgこれも夏の後半からよく見かけるロールベイル・サイラップという牧草をラップでくるんで発酵させるもの。これをタイトルに「ロールベイル・ギグ」という曲を友人の中田太三(太ちゃん)が作っている。昔はサイロで発酵させていたが、いろいろ危険があるらしく、今はこのラッピングが主流なんだそうだ。ラッピング時に雨で濡れるとダメなそうで、作業は天候に大きく左右されると聞いた。天気予報がはずれて大損害、という年もあるらしい。

走っていくうちにだんだん都会の道路になっていく。車が増え、景色も変わる。道内のツーリングではめずらしく排気ガスの匂いを感じながらの走行となる。目指す帯広市街が近づいてきたのだ。
少し道に迷ったものの、ほぼ順調に目的地に着いた。
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ここが今や国内唯一のばんえい競馬場だ。ばんえい競馬とは普通の競馬と違って、馬が騎手を乗せたそりを引いて進む独特のスタイルをもつ。これを動物虐待とかいう人もいるらしいが、僕は個人的にそうは思わない。人馬一体で開拓時代を生きぬいてきた文化と誇りを感じる。さて、場内で待ち合わせをして3年ぶりに友人と会った。
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カメラを向けるとこんな表情になった。元映画関係の仕事をしていた彼らしいショット。
花火大会や市内のイベントなどをプロデュースした際にここを使ったこともあるという彼が場内をつぶさに案内してくれた。僕は競馬をはじめギャンブルは全くやったことがない。乗馬を少しかじったことがある僕は馬に対する親近感はあるのでただ観戦してみようと思っていたが、第2レース(第10レースまであったと思うから、実際のところ前座の前座である)に出走するある馬の名前を見て心にピ〜〜ンときた。その名も「ヒヤヤッコ」牝馬の2才。2才馬というから人間で言えば、幼稚園かピカピカの一年生くらいの年齢だ。この子に決めた。生涯初の馬券購入はこのヒヤヤッコ単勝にいつものように400円(飲んでる時の話)をかけた。
ヒヤヤッコ馬券
レースの名前が面白い。
友人についていってパドックにいった。
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なかなかしっかりした馬体だし、チャーミングな顔だ。たのむぜベイビー。

レースは直線状のコースで行われ、途中に2カ所山越えがある。この直前で停まって呼吸を整える作戦もあるそうだ。重いそりを引いているからいかに馬といえども走行スピードは人が早足で並走しながら応援できるくらいだ。実際コースの手前に馬と一緒に歩いて応援するためのスペースがとってある。第1レースは競技の全体を知るために客席から観たが、第2レースは馬券も買ったし、友人にすすめられて応援スペースにも行ってみた。さすがに迫力満点だが、誇りも高いし砂ぼこりもすごい。えらい砂をかぶって客席に戻ってみたら、なんと二つ目の山を越えた辺りでヒヤヤッコがトップ集団に躍り出た!
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写真では確認しづらいが黄色いゼッケンの5番がヒヤヤッコだ。いけ〜〜!!ヒヤヤッコ〜〜〜!!
ここで彼女が勝ったらいくらの払い戻しになるのかわからない。なにせ初めてだし、名前だけで選んでいるからくわしいことは一切無視だ。しかし、こんなに僕が応援に燃えるとは知らなかった。
ゴール直前でついにトップに立った彼女だが、なんとゴール寸前でストップ!騎手が鞭を入れても全然動かない。よっぽど疲れたと見えて立ち尽くすのみ。なんとかゴールしようという意思が全く感じられない。2才なんでひょっとしてレースの意味がよくわかってないのかもしれない。
「もうやだ!」
そんな感じで突っ立ったまま、どんどん抜かれていき、やっと動いてゴールしたときは何位なのかもわからない集団の中だった。あちゃ〜〜。でも面白い。競馬ファンの気持ちが少しだけわかったような気がした。
このレースの優勝馬が表彰に戻ってきた、というか連れてこられたとき、めちゃくちゃ嫌がっていた。多分、レースの勝ち負けとかまだわかっておらず、みんな厩舎に戻るのに自分だけ連れてこられるのが訳わかんなくてゴネていたのだろう。
「なんでボクだけおうちにかえれないの〜〜。やだ〜〜〜」
そんな感じだった。馬は非常に知能の発達した生き物だ。重賞レースに出るような成熟した馬ならことの意味を十分に理解している。勝った馬がお披露目で大観衆の前に出るときも、自分が何を成し遂げたかよくわかっているそうで、実に誇らしげな表情をしている。これに比べて2才馬となるとまだまだお子ちゃまで、レース中もみんなが走っているから一緒になって「ワ〜〜〜〜イ」って走っている馬がかなりいるそうだ。レースの最中に何か気になるものを発見して「んんん?」と止まってしまう子もいる(これを物見という)。
そんなこんなで人生初の競馬を楽しんだ後、早めに切り上げて、友人と一緒に然別の近くの温泉にいくことにした。彼は明日の仕事が早く泊まれないので、お風呂に入るだけ(彼は大の温泉好き)で帰るため、車とバイクで行った。
ネットで泉質が最高にいい、との評判を見て事前に予約を入れておいた。かなり山のなかにあるらしく、日が落ちないうちに山道を抜けられるように、名残惜しいが帯広競馬場をあとにした。




 一夜明けて、窓から天気をうかがうと上々の空模様。前回は雨の中の釣行だったので、ホッとした。釣りというのは天候に大きく左右されるもので、晴れ過ぎてもよくない。一度、道東の有名河川で釣ったときは、どピーカンの晴天で川底まではっきりくっきり見えていて、ちっちゃな魚がポツポツ釣れるだけだった。あれじゃあ大きな魚はどこかに隠れてしまう。存在が空から丸見えだと鳥の餌食になるからだ。その点、今回はいい具合に薄曇りで、期待も膨らんだ。
いつもの美味しい朝食をいただいて、ご亭主にどこの川がいいか相談した。夏場のこの時期、湖は水温が上がり過ぎて魚が深いところへ潜ってしまい、フライフィッシングでは釣りにならない。川でのドライフィッシング(水面に毛鉤を浮かせて釣る釣り方)となるのだが、川の候補は3つあった。彼のすすめもあって、上述の有名河川へいくことにした。なんといってもここはポテンシャルの高い川なのだ。
 現地にバイクで行く途中、ワインディングの峠道を越える。仙台での失敗の感触が残っていて、ちょっと不安であったが、避けずに慎重に行くことで克服するしかない。道内では対向車も後続車も非常に少ないのだが、なぜか峠道では意外と車が多い。僕がノロノロ走っているせいなのか? それでも、カーブでの基本動作とスローイン、ファストアウトの鉄則を忘れなければワインディングは走っていて楽しいはずだ。特に僕の愛車 Multistrada は本来ワインディングが得意な機種なのだ。ちょっと背伸びをする感覚で走ってみたら、積載荷物が減ったせいか、案外こわくなかった。油断は禁物だが、ビビりながら走るのもよくない。少しずつ感覚を取り戻していこう。
 川に着いたら、相変わらずポイントには僕ひとりだった。こんな贅沢は北海道ならでは、だ。
2年ぶりのポイントだったが、水位も渓相も変わりはない。同じ岩、同じ木、同じ流れだ。それでも魚の反応は違った。僕の流すフライに顔を出してくれるものの、以前のようにパクッと食ってくれない。いわゆる「見切られる」ってやつだ。ここぞと思うところでは、ほぼフライの直前まで出てくれるのだが、パシャッと反転してしまう。こうなると釣り人は燃える。手を変え品を変え、無い知恵と低い技術の限りを尽くして、食わせようとするのだが、なかなかに渋い。魚が学習してスレてきたようだ。これは、簡単にホイホイ釣れないので、初めて北海道に来たときの感動はないものの、釣り人にとってはよいことだ。フライフィッシングなんて、そもそも食べ物でないものをいかにも食べ物のように見せかけて、そのだましの技術を楽しむものだ。北海道初心者の頃とは少し違う面白さを感じながら、午後4時くらいまで一人きりの釣りを楽しんだ。結局、4匹のニジマスと遊んでもらって、ポイントを後にした。
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これが今回の一匹目。28cmと道内ではかわいいサイズだが、太くて実にコンディションがよく引きは抜群。さすが北海道。
 
 さて、今回は釣りもさることながら、これまで行っていなかったところへ行く、というお楽しみがあった。明日は帯広市内にいって、人生初のばんえい競馬を見てみようということになっている。ギャンブルを一切やらない僕(生活そのものがギャンブルっぽいが)は、乗馬はかじったことがあるものの、競馬は全くの初めてだ。いわゆる普通の競馬とばんえい競馬は少し違うが、それも含めて、初めてのものをじっくり(あまり時間はないが)見てみようと思う。