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僕は子供の頃から、見る夢の半分以上が釣りの夢だった。今でもそうである。そんな僕に多大な影響を与えてくれたのが、釣りに関する書物だった。佐々木栄松、小西茂木、開高健と言った巨匠の著した本に夢中になって、「僕もいつかやってみたい」と憧れ続けてきた。
画家であり文筆家でありかつまた釣りの名人でもあった佐々木栄松師とは不思議な縁で導かれたように先月、師の作品を展示している釧路湿原美術館で地元のお客様に集まっていただいて演奏させていただいたばかりである。
児童文学の作家であり関東淡水魚釣協会(だったかな?)の会長も務められた小西茂木師の本ではアオウオやレンギョの記述に引き込まれたものだった。
文豪開高健氏については言わずもがなである。また、佐々木師と開高健氏の交流についてはつい最近湿原美術館でそのことを知り、驚いたのであった。

還暦に近づいてきた今、そういう巨匠たちへの憧れとはまた別に、自分と近い目線で書かれた釣りに関する名文に出会い、これに毎晩酔っている。自分と近い、なんて言うのも烏滸がましい限りで、釣りも文章も僕なんかより遥かに高いところにおられる方だが、ここにご紹介したい。
阪東幸成さんの新作「Life Is Fly Fishing 」。文も写真も素晴らしい。そして細かいところまで実に「気の利いた」本です。
僕はこの本の中で、小西茂木師の著作にある「竹の六角竿」が日本のフライフィッシングのバンブーロッドの祖、多田一松師に繋がるということを知った。
釣りをする人もしない人も是非お楽しみいただきたい。

おもて表紙2019-03-19 131643-2
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 いよいよ実釣である。
流れ込みの先をよく見てみると、意外に近い浅瀬で既になんらかの魚がボイルしている。もうワクワク感を禁じ得ない。沖合に遠投する必要はなさそうなので、9フィートと11フィートを持ってきたロッドのうち9フィートの方を選択。この竿はこれまでたくさんの魚と出会わせてくれた一番のお気に入りで、一昨年は70cm級の雄のシロザケまで釣り上げている。
岸際で、バックスペースがとれないので流芯にフライを流し込み、ラインを延々送り込んで、ボイルしているずっと先まで送ってから、ラインをリトリーブしてフライを泳がせる。このくり返しで、3投目にググッと強いアタリがきた! やった!! しかしすぐに素直になってすんなり引っ張られてくる。
「あ〜、こりゃウグイだな」
ウグイって魚は、かかってもすぐに音を上げて「ア〜〜レ〜〜!」って感じでただ重いだけの物体みたいになってしまう。魚とのスリリングなやりとりが楽しめない上に、ランディング・ネットにいれるとネットが臭くなるし、手で触ったら手が臭くなる。同じ生き物なのに釣り師の間では随分と差別されていて気の毒なようだが、これじゃさもありなん。
僕はフライのフックをすべてバーブレス(針の返しをつぶしてある)にしているので、極力ウグイの体には触らずフライだけ持ってポチャッとリリース。ここでポイントまで連れてきてくれたご亭主は夕刻のピックアップタイムと熊よけスプレーの装備を確認して一旦引き上げていかれた。ここからおよそ5時間、絶好のポイントに僕ひとりだ。
ここに来るまでは、ひょっとしてボウズに終わるんじゃないか、とか心配も少しあったが、最大限の希望を目の当たりにして、もはや不安などけし飛んでいた。
「さあ!」っと意気込んで、釣っては見たものの、次もウグイだった。フライの色を変えたり、流れ込みのずっとサイドまでウェイディングして(水に立ちこんで)遠投してもっと沖を攻めてみたりしたが、またウグイ。だんだん自虐的なってきて
「このままウグイを5連発なんてね・・・」
と独り言をつぶやいたり・・・
だがそれはあまかった。 手を変え品を変えやってみたが、釣れるのはウグイのみ。ついにウグイ10連発を記録! オ〜〜イ、アメマスや〜〜い。頼むから来てくれ〜〜!
せっかく無理をしてここまで来て、ああ、夢のパラダイスはウグイの楽園だったか?
ウグイ天国なのかウグイ地獄なのかよくわからない顛末に、涙目を湛えた情けない薄ら笑顔(になっていただろう)でフライを流し、引っぱり続けた。
途中、気分を変えようと休憩したり、林の中を散索したり、流れ込みの上の方にいってランディング・ネットでワカサギを掬ってみたりしながら時は過ぎていった。
そして午後4時になったころ、また魚のアタリがあった。またどうせ・・・と思いきや、今度はパワーが違う! グイグイッと首を左右に大きく振る独特の感触! うかうかしてるとどんどんラインを引っぱり出されてしまう。こりゃ間違いない!アメマスだ! 大切な一匹目。ひょっとしたらこれきり会えなくなってしまうかもしれない。大事に大事に。心の躍り方が今までと全然違う。寄せた、と思っても格段の力でまた沖に走られる。このくり返しだ。そしてポイントを荒らさないように少し離れた岸辺までなんとか誘導して慎重にランディング。やった〜〜!!念願のアメマスだ〜!
アメマス1
記念写真です。ハイ、チーズ。ってな訳にはいかない。鱒たちだって必死なんだから。釣った魚の写真を撮るときはできるだけ魚体に負担をかけないように、できれば、片方のエラを水につけたまま撮りたい。しかし難しいなあ。写真は全くのヘボであるが、その上、魚が元気すぎてあばれるあばれる。記念すべき一匹目はこんなのしか撮れなかった。

いや〜来た甲斐があった。ウ〜様には悪いがあれは数に入れたくない。これでやっとボウズの憂いから解放された。ここからは快進撃で、時折ウグイも混じるもののアメマスの良型が全部で4匹釣れた。

アメMス2
メジャーを忘れるという失態を犯してしまい、正確なサイズは言えないがこのロッド(11フィート)はグリップの長さが45cm。しっぽがキレているが口の先も左に同じくらいずれているからまあ45cmだろう。3年前の僕が記録したアメマスの自己ベストタイである。口には僕の巻いたウーリーバガーが。

さていい釣りが続いたところで宿のご亭主が迎えにきてくれた。ここで何枚か写真を撮っていただいて(彼は写真のエキスパートである)帰路についた。

宿でお風呂に入って疲れを癒し、続いて旅の楽しみのひとつである夕食に。
鱒やの晩飯
湖のワカサギの天ぷらに南蛮漬け、焼き鰈、肉じゃが、アスパラに、鮭のるいべ。ビールは道内限定サッポロ・クラッシックラガー。どうよこれ? 魚もすばらしく美味しいが、肉じゃがやアスパラという普通のものがすんごく美味い。北海道っていいなあ。これにワカサギと野菜のかき揚げがくわわって、至福の時間を追加した。

ごちそうと深い睡眠で英気を養い、翌朝は別のポイントに送ってもらった。ここで絶好調の釣りを展開することになる。送ってくれたご亭主は近くの林でバードウォッチングかつその捜索。いろいろ話をうかがって、実に地道な捜索活動の積み重ねの上にガイド業が成り立っていることを知った。
ひとりになって、間もなく、この日の一匹目が釣れた。いきなりアメマスだったが、なんとこの日は、ウグイ0、アメマス10という快進撃! 昨日のウグイ祭りが信じられないくらいだ。しかも自己記録更新の53cm(ロッドを使った推測)を釣り上げた! この一匹はさすがによく引いた。途中、糸を切られやしないかとヒヤヒヤしたほどの強い引きで、ランディングしてみるとやっぱり大きかった。
AMEMASU4.jpg
相変わらずヘボな写真である。これじゃサイズもわからないし。

絶好調の釣りを続ける中、林の方へ用をたしにいって戻ると、流れ込みの対岸に珍客が現れた。
キタキツネ1
写真を何枚か撮ったが、おかまいなしで全く逃げようとしない。ちなみに僕の弁当が写っているがこれにもほとんど興味を示さなかった。しばらくして林の方へ去っていったが、気がつくと僕の側に来ていて、びっくり。
キタキツネ2
触ろうと思えば触れる距離まで来ている。キツネに触ってはいけないので、何もしなかったが、どうもワカサギが流れ込みの岸際に打ち上げられるのを待っているようで、僕には無関心だった。こんな距離で野生動物に無視されるとはなんとも不思議な感じであった。後で宿のご亭主と話してわかったが、このキタキツネ、ご亭主のブログに「かしこいおかあさん」として出ていたのとおそらく同じ個体だろう。林の中に巣穴があって何匹かの子を育てている。だから子ギツネたちのためにワカサギを持って帰らなきゃならん訳で、釣り師など眼中になかったのではないか。僕がいいポイントに立っていたので
「あの、どいていただけませんか。ワカサギ欲しいんですけど」
と言っていたのかもしれない。写真を見るとそんな感じがしてならない。

帰りの飛行機は、釧路空港から7時過ぎの便だ。ここを4時過ぎくらいに出れば間に合いそうだが、昨日のような4時からのゴールデンタイムに途中で切り上げて帰れるものだろうか。「あと少し。あと一投」なんて思っているうちにギリギリになって、いつもの悪いパターンに嵌ってしまう可能性大である。クルマの運転に不安のある僕は、潔く3時に切り上げることにした。釣りたい気持ちはマックスであるが、ここから先は次回からのお楽しみとしよう。
あめま
我ながらうれしそうな表情である。下手な僕にもいい思いをさせてくださったご亭主に感謝。


今回の釣行で心に残った事は、まあいろいろあるが、総括して言えば、自分のやりたいと思ったことをいくらかの困難を超えてでもやった、という満足感と、そしてもうひとつ。30代、まだフライフィッシングを始めて間もない頃、友人から敬愛する故西山徹氏の北海道の湖でのアメマス釣りのビデオを観せてもらって大いに感銘を受けたものだった。
「いつかは僕もあれをやるんだ。絶対に」
と心に誓った。ビデオの最後、夕暮れ前のマズメどき。湖水に立ちこんでアメマスをランディングする西山氏のシルエットが心に焼き付いて今も離れない。僕にとってずっと夢であり、憧れだったあの映像。宿のご亭主が撮ってくれた写真の中の一枚をご覧いただいてこの稿を終えたい。


夕暮れ






今年の5月は忙しい! ありがたいことだと思う。
12日朝〜14日夜は、山中湖のスタジオに寝泊まりして、僕の師匠、川村泰山先生の録音に参加。16日〜17日は3つの本番をこなして、大いに盛り上がった。
そして21日、22日、この忙しい最中の合間を縫って北海道の道東にいってきた。今回は釣りが目的だ。
実はこの釣行、数年にわたる計画&ドタキャンの連続で、何回も悔し涙にくれており、まさに悲願であった。今年も実は13〜14と計画していたところ、スタジオ入りが決まって、急遽日程を変更しての決行だった。

道東では、毎年6月、夏至あたりに湖で「モンカゲロウ」という大型の水生昆虫が一斉に水面で羽化して亜成虫となり、その数日後に成虫となって水面下に一斉に産卵して果てる特別な期間を迎える。フライフィッシングでは、この一斉羽化を「スーパーハッチ」、一斉産卵を「スピナーフォール」という。いずれも湖の魚たちが狂喜乱舞して水面のモンカゲロウを食いまくるので、毛鉤釣り師にとって夢のパラダイスとなる。
僕も7年前だったかスピナーフォール中に釣ったことがあるが、数千あるいは万にも及ぶモンカゲロウたちが水面に落下して産卵する中、魚たちがバクバクこれを食っているものの、自分のフライ(毛鉤)は数千分の一しかない訳で、確率的にはえらい低い値になってしまう。こういうときこそ、技術の差が出てくるもので、すぐとなりの上級者さんはビックリするような大物を次々と釣り上げるのに、僕はなんじゃこりゃっていうくらいのちっちゃなニジマスと、お前何をどんだけ食ってんだってほどにまるまると太ったウグイばっかり。
夢の時間は、嫌というほど腕の差を見せつけられて終わった。
ここ数年、このモンカゲロウの他に、5月〜6月にワカサギが産卵活動に入って岸寄りしており、モンカゲよりも早い時期に長期間にわたって、大型魚たちのターゲットになっている。今度はこれを狙って、僕は湖を目指した。
飛行機の予約をとり直し、せっせと準備を始めた。魚のいるポイントが沖なのか岸辺なのかわからないので(多分両方だろう)新しいロッドをネットオークションで手に入れ、追加した。これに合わせて、リールとラインも新調したかったが、出費がかさむので一個で兼用することにした。がまんがまん。
そして毎夜、丑三つ時分にワカサギを模したフライを巻いては、あれこれ実際の釣りの様子を思い浮かべて空想をたくましくした。
タイイングツール
こんな道具でフライを巻きます。手先の無器用な僕はこういう細かい作業は本来苦手なんだが、釣りに関してだけは嫌と思わない。フライを巻くこともこの釣りの醍醐味のひとつ。楽しいひとときである。

ワカサギストリーマー
これが今回新しく挑戦してみたワカサギパターン。いろいろ試行錯誤の末、こんなのができた。鱒たちよ、食べにいらっしゃ〜〜い。

ウーリーバガー
これはウーリーバガーというフライ釣り師ならだれもが使う黄金パターン。秋はこの真っ赤っかヴァージョンが爆釣を産む。鱒族の産卵期に現れる婚姻色と関係がありそうだ。今回は現場の色彩にあわせて、黒とオリーブのツーパターンを巻いた。

flybox.jpg
無器用かつ貧乏な僕は高級なフライボックスを使わない(買えないともいう)。100均ショップで買ったピルケースにスーパーの食品トレイを適当に切って作った自分用フライボックスだ。高い物は4〜5千円するものもあるが、僕にはこれで十分!

いよいよ出発の朝、羽田空港までの道を慎重にたどって(僕は極端な方向音痴で過去に苦い思いを幾多経験している。迷っている間に乗り遅れてしまうのだ)なんとか無事に飛行機に乗り、釧路空港に着いた。ここからひとつの懸念をクリアしなければならない。空港に隣接したレンタカー営業所で車を借りて、自分で運転しなければならないのだ。レンタカーの予約自体は事前にネットで済ませているが、問題は運転である。僕のことをリアルに知っている人なら
「え!それ危険やんか!?」
と心の中で叫んでいるかもしれない。そう。僕は車の運転が大の苦手で、これまで何人も同乗者を怖い目に遭わせている。自分でも下手さをよくわかっていて、決してハンドルをにぎらない。不思議なものでバイクなら、どんなに遠くにだって行けるし、行きたいのであるが、四輪はダメである。でも必要に迫られて、北海道でだけは車を運転している。ず〜っと信号や交差点がなく、ひたすらまっすぐで、急なカーブは全く存在せず、対向車もまばら。こんな道路、国内では北海道以外に考えられないだろう。だから僕でも運転できるのだ。心臓バクバクではあるが。
さて、なんとかレンタカーを駆って、いつもお世話になっている宿に着いたら、ご亭主にいきなり
「釣りの準備して!」
といわれた。別にせかされてる風でもないので、これは「とにかく釣り場が最高の状態だから、早く行かなきゃ損損」といわれているような気がして、期待に胸がふくらんだ。

現場は途中の林道に大きな倒木があって、ものすごく遠回りをしなけりゃならないのと、僕の運転じゃ厳しい難路を通っていくらしく、ご亭主の四駆車で送っていただくことになった。
そして、2年ぶりにジャ〜〜〜〜〜ン!!  湖にやってきた!
屈斜路湖1
さすがに広い! このどこで釣ればいいのか自分ひとりなら皆目、見当もつかないだろう。
しかし、広い湖にも何カ所かこういう流れ込みがあって、そこにワカサギがついている。これを狙って大型の鱒たちも寄ってくる、という訳だ。ご亭主のガイドに感謝である。
屈斜路湖2
流れ込みの上流の方を見るとこんな風に産卵のために遡上しようとするワカサギがわんさかいるのだ。写真の左上の方はワカサギが溜まり過ぎて底が黒くなって見えるほどだ。
屈斜路湖流れ込み
ここではないが、途中の流れ込みで何度もオジロワシを見た。なんでもそこのワカサギを狙って、居着いている個体が数羽いるそうだ。何度も北海道に来ているものの、オジロワシを間近で見たのは過去一回しかなかったので、貴重な体験だった。
さて、ここからが本編のヤマ場。いよいよ釣りに入ります。
次回に続く、乞うご期待!







... 続きを読む
7月7日現在お昼の12時26分。
朝から弟がバンバン写メを送ってきてる。
兵庫の野池から、釣りの成果を自慢してるのだ。
45cm、44.5cmをかしらに40cm前後を釣りまくっているらしい。
「人生最高の釣りを展開中。」
だって。
オレも行きてえ!!

2012070709100000.jpg
44.5cm

2012070711250000.jpg
ついに自己記録更新の45cm


あああ~~。
オレも行きてえ!!



 山村 聰(やまむら そう)という俳優をご存知だろうか。
僕と同年代以上の方なら、殆どの人がわかると思う。ある人にとっては、山本五十六であり、ある人にとっては、「ただいま11人」のおとうさんであり、ある人にとっては、徳川家康であり、またある人にとっては、初代必殺シリーズ「必殺仕掛人」の元締めである。
 というように、俳優として最高域の存在感を持った人だった。その役は、観る者にとって「山村 聰」そのものになってしまう。明治生まれで、10年前に90才で亡くなった昭和の大俳優である。
 しかし、ここでその俳優としての素晴しさを語ろうとしているのではない。
山村さんは、淡水域の釣りをながく趣味としてこられた。その趣味(といっても半端じゃないが)の集大成的なエッセイ集が表題の「釣りひとり」なのである。
神戸出身で、東京帝国大学卒業、ということもあり、東西の淡水釣りの名所をどちらもこよなく愛され、僕にとっては身近な印象もあるが同時にまた、遥か高い存在でもある。僕の釣りなどは、山村さんの見識と比べれば、大人と赤ん坊である。
特に、「釣りひとり」で語られている琵琶湖、瀬田川方面のようすが素晴しい。まだブラックバスもいない、もっともっと前、高度経済成長期で琵琶湖が汚れてしまうもっと前、砂浜でみんなが海水浴ならぬ淡水浴をしていた時代の風情がよく伝わって来て、懐かしいような、大切なものに久しくであったような、そんな思いが心をよぎる。
僕も小さい頃、滋賀県出身の両親に連れられて、きれいな琵琶湖を見ていた。釣り好きの父に連れられて、何度も琵琶湖に来て、魚の大きさや、風景の大きさや、水の深さと怖さなどを知った。大阪の近所の池や淀川とは、すべてが違って、なにもかもが偉大だった。
琵琶湖で釣ったホンモロコを父が一匹ずつ開いて甘露煮にして食べたりもした。実際、昔は母の郷里大津でも、モロコやタナゴの甘露煮や湖アユの煮たのなんかが、琵琶湖の名産品としてそこここで売られていたものだった。
 山村さんの釣り道楽は、へら鮒釣りにいきつき、さらにはへら竿の製作にまで手を染め、文章の中でも「へら竿はかくあるべき」との持論を展開するにまでいたる。趣味もここまでつきつめれば、まったく大したものだと思う。

その文章も感性豊かで、ときに深く、鋭く、また格調高く、気品を携えたすばらしいものだ。さすが芸能界きってのインテリだ。僕は山村さんの文章に少なからず影響を受けている(こんなんでお恥ずかしい限りだが)。

釣りに興味のある方はもちろん、あまり関心のない方でもきっと読み応えがあると思う。一度、覗いてみてください。
http://www.tsurihitori.com/