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久しぶりのボクシングネタである。
昨日、フロイド・メイウェザーがミゲル・コットを判定勝ちに下した。
無敗のまま5階級制覇を達成したメイウェザーと3階級にわたって通算12回も防衛しているコット。まさにスーパーマッチだ。
メイウェザーは長いブランク明けだし、コットが絶好調なのでひょっとしたらメイウェザーの無敗神話が終わるかも、と思ったが、相手が強豪であるほど神懸かり的にその上をゆくメイウェザーの底力を見せつけられた。

メイウェザーの5階級制覇とかパッキャオの6階級制覇(フライ級からスーパーウェルター級まで途中4階級をとばして)とかかつてはマンガの話にも出てこなかったすごいことが起きていて、本当にどうなってるんだ、という感じだが、それでは日本人はそういう世界の注目を集めるような大活躍はしていないのか、と思われる方も多いだろう。

残念ながら亀田興毅の3階級制覇は、ほとんど注目されていない。強豪との対戦がないし、日本国内でしか試合をしていないからだ。

亀田に限らず、これまで日本人の世界チャンピオンは、ほとんど国内でしか防衛戦をしてこなかった。
自国で闘うのと適地に乗り込んで闘うのでは、ガッツさん曰く「天国と地獄」の差があるという。
適地での防衛成功は、わずかに渡辺二郎が一回だけあるが、これは記録作りのために仕込まれた安全運転的マッチメイクであった。
その後、長い間、誰もこの壁に挑戦して打ち破った日本人王者はいなかったが、ここで我らが西岡利晃がやってくれた。この話は、前回、語った。http://goinghome153.blog76.fc2.com/blog-category-8.html

最強の挑戦者であった強豪ジョニー・ゴンザレス(後に長谷川穂積をKOしてフェザー級王者になり現在に至る)を適地でKOしたことは、世界的には非常におおきな反響を呼んだ。その後もムンロー(英国)やムニョス(アルゼンチン)といった強豪を相手に防衛を重ね、去年の10月、ついに7度目の防衛戦をボクシングの聖地ラスベガスで、2階級制覇のラファエル・マルケスを迎えて行うことになった。ついにラスベガスで日本人王者がメインを張るのだ。
WOWWOWでの中継で、ゲストの香川照之氏がさかんに
「これはすごいことなんです。」
「歴史が作られる瞬間です。」
といっていたが、ボクシングファンでなければ、それがどれくらいすごいことかピンとこないかもしれない。サッカーに例えるとするなら、僕らが10代の頃(70年代)は、日本代表がワールドカップに出場する事自体が夢のまた夢だった。まさか日本代表がワールドカップで決勝トーナメントまで勝ち上がるなんて、マンガでも恥ずかしくて描けないくらいだった。西岡のラスベガス進出はこれにあたると思ってもらっていい。

ラスベガスでの興行は、当然のことながら賭けの対象になる。したがって動くお金も桁外れに大きく、マッチメイクも王者有利の安全運転など通用しない。実力伯仲の強豪同士の対戦でなければ、興行自体が成立しないのだ。

常々、世界的に名の知れた強豪との対戦を口にしていた西岡にとって、すでに2階級を制覇し3階級目を狙うマルケスとの対戦は、まさに人生を賭けた大勝負となった。

試合は、前半、一進一退の好試合が展開され多いに会場を盛り上げ、後半は次第に西岡が攻勢を強め、結果3-0の文句なしの判定勝利に終わった。偉業が達成されたのだ。

涙すら流して感動する香川氏に僕も同調した。彼は役者だから演技でも泣けるんだろうけど、あれは本当に感動していたと思う。

実は西岡は、驚く程のメキシカンキラーである。
メキシコでは一般誌の新聞のスポーツ欄がなんと5ページもボクシング記事でうまっている。それくらいボクシングが盛んなのだ。歴史を振り返っても、常に何人ものメキシカンが世界王座についており、破格のスーパーチャンプもたくさん輩出している。日本にもたくさんのメキシコ人世界王者が防衛戦に来たが、ほとんどは日本人の負けである。非常に高地であるため心肺機能が発達した選手が多いこともあるが、なんといっても選手層が厚いのだ。メキシコ国内で一番になれば、世界で王座に就くのはたやすい、とさえいわれる。
かつて日本人で、メキシコ人をカモにしていたのは、ガッツさんと川島郭志さんくらいだろう。
そこで西岡である。
なんとマルケスを加えて、対メキシコ人10戦して10勝。10戦全勝なのである。
その中には、前述のとおりメキシコシティーでのジョニ・ゴン戦やベガスでのマルケス戦も含まれる。文句のつけようがない。ここまでのメキシカンキラーは世界的にも珍しいだろう。

今年3月、WBCが西岡をスーパーバンタム級の名誉王者に昇格させた。名誉王者は日本人初である。
年齢的にも7月で36才となるため、おそらく次がラストマッチとなるだろう。今の西岡には次のスーパーチャンプを目指す若い強豪が何人か挑戦の意思を表明している。まちがいなく、世界中の注目を集めるビッグマッチになるはずだ。
西岡に惚れて、西岡を追い続けて、僕も16年。次の試合を心して待とう。






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